昨年から講師を担当させていただいておりますNHK学園講座「鎌倉浪漫ウォーク」。昨日、第5回を実施いたしました。
「光陰矢の如し」とはよく言ったもので、はや2月も中旬。2月は「如月(きさらぎ)」ですが、皆さん「如月」の語源はご存知ですか。実は、ダジャレみたいですが、寒いので着ている上に更に着るので「着更着」なのだそうです。西行法師の、
願わくば、花の下にて 春死なん その如月の 望月の頃
の美しいイメージからすると、何とも興ざめのような感じもしますが、一応これが有力説なのだとか。
余談でした。
講座は、10:30鎌倉駅集合なので、その前に宝戒寺に足を運ぶことに。宝戒寺は鎌倉の「萩寺」として有名ですが、この季節の枝垂れ梅も見事(写真左)。「白装束」と言うことでも分かりますが、白は神に最も近い神聖な色。境内を白く彩る白梅は、あたかも穢れを洗い流す白いシャワーのようです。
さて、講座は10:30に鎌倉駅西口集合。ありがたいことに、この日も遅刻・欠席ひとりもなく、受講者全員が定刻に集まりました。
まず、向ったのが駅からほど近い「ホテル ニューカマクラ」(写真中)。このホテルは大正12年の創業。戦前は「山縣ホテル」の名で営業し、洋風ホテルの少なかった時代、とても好評を博していたとのこと。戦後は病院として使われていた時期もありますが、昭和の終わりごろ再びホテルとしてリニューアルし、「ホテル ニューカマクラ」となりました。本館の建物は創業当時の建物を現役で使用しており、低料金で古きよき鎌倉の香りを満喫できるということで、人気の素泊まりホテルになっています。
この場所では、芥川龍之介と岡本太郎の母・岡本かの子の出会いのストーリーなどもあるのですが、その話はまたの機会に書くことにしましょう。
次に向ったのはちょうど梅が見頃を迎えている英勝寺(写真右)。鎌倉で唯一残る尼寺として知られるこちらのお寺、お建てになったのは徳川家康の側室の一人で太田道灌の子孫、お勝の方。お勝の方といえば、塩の話が有名ですね。
あるとき家康が家臣を広間に集め、「この世で一番うまいものは何か」と聞いたところ、家臣が様々なものを挙げる中、最後に答えたお勝は「それは塩でございます。」と答えました。理由を聞くと、「どんな料理でも塩で味を調えないことには美味しくありませんから」と答えました。
続けて家康が「では、一番まずいものはなにか」と問うと、「それも塩でございます。どんなに美味しいものでも、塩加減を誤れば、しょっぱくて食べれませんから」と答えた、という話です。
このように聡明だったため、戦の陣中にも常に伴われ、この娘を連れて行くと必ず戦に勝つというジンクスから、「梶」から「勝」に名前を変えられた、という話も伝わります。
ランチは、ハヤシライスが有名な「湘南倶楽部」。メインディシュもさることながら、新鮮な野菜を使ったサラダもとても美味しくいただきました。
午後一番は海蔵寺へ。お寺のご好意で、普段見ることができない本堂裏手のお庭を拝観させていただきました。
その後は、化粧坂切通しから源氏山に登り、銭洗弁天をお参り。皆さん熱心にお金を洗っているご様子。
最後は、鎌倉三大洋館のひとつ古我邸を見て、解散しました。
雲行きがあやしかったので、心配でしたが、幸いにも雨にあわず、春一番が吹く中、とても楽しい散策となりました。